ドックベストセメントとは、鉄イオンと銅イオンのコンビネーションによる殺菌力により、虫歯を除去しないで無菌化する治療法で、かなり進行した虫歯でも治療できるのが特徴です。治療には、アメリカで開発された粉末状の薬剤で、殺菌成分とミネラルを含んだ歯科治療用のセメントを用います。

ドックベストセメントは主に虫歯治療に用いますが、特に虫歯を完全に除去しようとすると神経まで抜かざるを得ないようなケースにおいては、神経を抜かないで済む確率が高くなり、結果的に歯の寿命を延ばすことにつながります。

ドックベストセメントのメリット

これまでの歯科治療では、虫歯部分を完全に削り取って除去する方法が一般的でしたが、その常識をくつがえしたのがドックベストセメントです。従来の治療法に対し、ドックベストセメントには以下のようなメリットがあります。

• 虫歯のすべてを削らないで治療できる（虫歯菌を銅セメントにより退治するので）
• 神経を残すことができる確率が高まり、歯の寿命が長くなる
• 虫歯部分を無菌化するので、治療後に内部から虫歯が再発する可能性が低い
• 1回の治療で洗浄から銅セメント充填まで行うため、治療時間や治療回数が少なく済む
• 治療工程で歯を削る量が減るため、治療にともなう痛みが激減する
• 歯の質（軟化象牙質）が硬くなる

ドックベストセメントのデメリット

• 神経まで達している虫歯には適応できない可能性が高い
• ごく小さい虫歯には必要ない
• 健康保険が適応されない
• 2011年現在、日本では薬事法未認可である

口腔外科とは、歯、歯ぐき、舌などの口腔内や顎の外科治療を伴う診療です。例えば、親知らずの抜歯や口腔内のできものの切除、怪我で唇を切った時の縫合などが口腔外科に該当します。

症状

親知らずは、他の歯と同様に虫歯になって痛みを生じることがあるのはもちろん、汚れが溜まることにより周辺組織が炎症を起こして、腫れたり痛んだりするケースがあります。また生え方が悪い場合も、痛みや炎症などのトラブルを引き起こすことがあります。

原因

親知らずは、生えてくるタイミングで様々なトラブルを引き起こすことがあります。生えるスペースが足りないため斜めに生えたり、あごの内部で横に倒れたりすることで、歯と歯がぶつかり歯ぐきが炎症を起こして腫れや痛みを引き起こすことも。また正しく生えていても、歯ブラシが届きにくく磨き残しができやすい歯であるため、虫歯になってしまうことも珍しくありません。